RoLaWAN

ソラコム、IoT/M2M通信に適したLPWAネットワーク(LoRaWAN)事業に参入 | IoTニュース:IoT NEWS

ソフトバンク、IoT機器向けネットワーク「LoRaWAN」を提供、低消費電力・長距離通信が特長 -INTERNET Watch

ソラコムやソフトバンクといった、日本の企業による RoLaWAN 採用のニュースがぼちぼち出てきている。

RoLaWAN は IoT 向けの無線通信規格で、最大の特徴は免許不要という点。そのため、ソラコムといった、IoT のプラットフォームを提供している会社にはうってつけであるし、海外では通信事業者も積極的な取り入れを行っているようだ。

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上記リンクによると、実証実験も積極的に行われているように見受けられる。実証実験の結果をみると、RoLaWAN についても見通しがどうとか、エリア設計の考え方が必要になってくる。そういった意味からも、ソフトバンクのような通信事業者に分がある。しかし考え方を変えると、エリア構築に関わっていたエンジニアはこれまで、携帯電話の免許を持つ通信事業者やそこに無線通信システムを提供するベンダあたりで飯を食うのが主だったのが、免許を持たないような企業なんかでも雇ってもらえるようになるかもしれない。

ところで、免許不要の帯域で 2km をカバーするという事だが、干渉が気になるところだ。Wi-Fi なんかはせいぜい数百メートル程度のカバレッジであるが、それでも通信事業者が乱立させた無線 LAN スポットがちょっとした問題になっていた。実証実験ではお互いの電波干渉を考えなくて済むような理想郷で行われているだろうが、ある時期までは使えていたのに、どこかの RoLa がやってきてカバレッジが確保出来なくなった、みたいな問題は起こりかねない。

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上記の RoLa アライアンスのメンバのインタビュー記事では、NB-IoT といった(免許を要する)規格とは競合せず、補完しあう関係という話だが、NB-IoT の広いカバレッジに RoLA が太刀打ちできるとも考えづらい。

ユースケースとしては、「もうこんなところ自分たち以外に使ってないでしょ」的な場所でのエリア構築となるだろう。例えば、スポット的に携帯電話の電波すら入らないような地域であるとか、5G といったインフラ構築が費用対効果的に現実的ではないものの暫定的なインフラ構築が必要な環境(開拓地域?)など。

そう考えると、NB-IoT なんかで広範囲のエリアカバレッジはしておいて、難通信地帯での法人顧客のフォローは個別で RoLaWAN を使う、みたいな使い方が想定される。ただそれって利鞘はあるんかな。